プログラミングT(1年次 前期2単位)
プログラミングU(1年次 後期2単位)
吉 村 賢 治
概要
今日、コンピュータは様々な分野において必要不可欠な道具になっている。しかし、現在のコンピュータはわれわれの望んでいることを自動的に行ってくれるまでには進歩していない。コンピュータは与えられた作業手順に従って、数値演算や論理演算を行う機械であり、コンピュータを便利な道具として使いこなすためには、適切な作業手順の作り方を知っている必要がある。このコンピュータに与えられる作業手順のことをプログラムといい、プログラムの記述に用いられる言語をプログラミング言語という。そして、プログラミング言語を用いてプログラムを作成する作業をプログラミングという。
この講義では、プログラミング言語の一つであるC言語を使用してプログラミングの入門を行うとともに、プログラミングの学習を通じてコンピュータはどのように動いて、どんなことができるのかを学習し、オペレーティングシステムUNIX上でC言語による基本的なプログラムの作成・実行が行えるようになることを目標とする。
学習・教育目標
(D) コンピュータシステムとシステムプログラムの原理や構造を理解し、その設計や実現を効果的に行う能力を育成する。
履修の条件
本科目は必修科目であり、履修の条件は特にない。
履修上の留意点
全般的な注意として、プログラミング技術を習得するためには実際に自分の手と頭を使って実習することが重要であることを強調しておく。なお、プログラミング演習T・Uは本講義と連動した演習科目である。
成績評価の方法
成績評価の内訳は、期末試験(70%)、講義中に行う小テスト(10%)、理解度確認テスト(2回で合計20%)とする。ただし、講義への出席回数が全講義回数の8割以上あることを合格の必要条件とする。
テキスト
吉村賢治著:「C言語によるプログラミング入門」(昭晃堂)
参考文献
(1)L. Hancock, M. Krieger著、アスキー出版局監訳:「改定新版C言語入門」(アスキー出版局)
(2)B. W. Kernighan, D. M. Ritchie著、石田晴久訳:「プログラミング言語C第2版」(共立出版)
授業計画と目標
プログラミングT(前期) |
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授業内容 |
修得目標 |
1 |
プログラムとプログラミング |
プログラミングとは何か |
2 |
コンピュータの構成 |
コンピュータの動作原理の概略 |
3 |
アルゴリズムの表現法 |
フローチャートとPAD |
4 |
基本的なCの規則 |
main関数と文 |
5 |
データの入出力 |
printf, scanf と変数 |
6 |
簡単な計算 |
定数、演算子と代入 |
7 |
理解度確認テスト1 |
1〜6の内容に対する理解度の確認 |
8 |
Cプリプロセッサ |
Cプリプロセッサの利用 |
9 |
条件判断 |
if文と条件式の書き方 |
10 |
繰返し1 |
while文 |
11 |
繰返し2 |
for文 |
12 |
繰返し3 |
do while文 |
13 |
理解度確認テスト2 |
8〜12の内容に対する理解度の確認 |
プログラミングU(後期) |
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授業内容 |
修得目標 |
1 |
一次元配列 |
一次元配列の利用 |
2 |
多次元配列 |
多次元配列の利用 |
3 |
関数の定義と利用 |
関数と変数の有効範囲の関係 |
4 |
関数と変数の関係 |
関数と変数の記憶クラスの関係 |
5 |
関数の再帰呼出し |
再帰呼出しを用いたプログラミング |
6 |
理解度確認テスト1 |
1〜5の内容に対する理解度の確認 |
7 |
ポインタの概念 |
ポインタの概念と利用方法 |
8 |
ポインタの利用 |
配列、関数とポインタの関係 |
9 |
文字と文字列 |
文字と文字列の取り扱い |
10 |
構造体 |
構造体の利用方法 |
11 |
ビット処理 |
ビット演算子とその利用例 |
12 |
ファイルの入出力 |
ファイル入出力の方法 |
13 |
理解度確認テスト2 |
7〜12の内容に対する理解度の確認 |